破れ修理 指股編4
気配りがすごい
皆さんグラブ弄ってますか?
私は今日も弄ってますよ~(^^)b
さて本日のご依頼は指付近の破れ修理です。
厳密に言えば破れ修理ではなく”解れ”修理ですが。
現状、こんな感じです。
指股のハミ出し部分から革が外れてしまっています。
一見、穴が開いてしまったように見えますがこれはそうではなく革が外れているだけです。
ところで、今回ご依頼のお客様は当店の常連様でメンテナンスやアレンジへの意識が高い方です。
なかでも関心させられたのは修理がしやすいようにと革紐、ウェブなど全て外してから持ってきてくれた事です。
これはなかなか出来る事ではないですよ(^^)
しかもアタッチグリスがべちゃべちゃしないように捕球面裏と平裏にサランラップまで付けてくださいました。
う~ん、ナイスだぜぇ!
ミシンの限界をひたすら縫う
革が外れて重みで下がっていたのでまずはボンドで仮止めします。
はっきり言って私の理想形はこれです。
縫わないし当て革もしない。
これが理想の修理形態なのです。
つまり革用ボンドで仮止めしましたがボンドのみで本止め出来ればそれが最高なのです。
とは言え、今のところそんな都合の良いボンドも見つかっていないのでしっかりとミシンで縫っていきます。
愛用の八方ミシンでダダダダダァ~~~っと縫えば~~~
完成です!
と言いたいところですがそんなにダダダダダ縫えません。
この場所は八方ミシンの限界位置なのです。
グラブを傾けながら針が折れないように一針一針慎重に進めていきます。
革とハミ出しを繋ぐので今回は両方にミシンを走らせました。
一針縫ってはバックさせ二針縫ってはバックさせ、と地道に革が繋がっていくのを確認しながら進めます。
ある程度縦方向にミシンを走らせたら今度は横方法にもミシンを走らせます。
こうする事でどんな革の伸びにも対応出来るようにするのです。
何とか今回もいい感じで縫えました。
まとめ
今回もいい感じで縫えましたが今後の事を考えると喜んでばかりもいられません。
やはり縫った所は強度が出るのですがその周りが逆に弱くなるのです。
しわ寄せがくるというか段差でやられるというか
とにかく縫った所の周りが弱くなるのです。
これは今すぐという事ではなく半年とか一年先の話ですがかなりの確率でそうなります。
まぁ、そうなったらそうなったでまたそこを縫えばいいだけのことなんですが(^^)
でも出来るだけ縫わないで破れの補修が出来ればいいと思います。
その方法を探るのが修理道を極める道であると思っております。
ご清聴ありがとうございました。
またお会いしましょう。
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