破れ修理 ウェブ横棒下編

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破れ修理の大関登場

皆さんグラブ弄ってますか?私は今日も弄ってますよ~(^^)/

さて、毎日のように破れ修理をやっておりますがその中でも比較的多いのがHウェブの横棒下です。

構造上、革紐のテンションがビンビン伝わる所なので仕方がありません。

では早速修理に取り掛かりましょう。
Hウェブの横棒下修理1

御覧の通りH系ウェブの横棒下が今にも切れそうになっています。

これは皮紐によるスレが原因なので致し方ないと言える破れです。

修理自体はそれほど難しくありませんが例によって完成に辿り着くまでの道筋は一つではないので的確な判断が必要です。

今回はお客様から事前に当て革での修理をお聞きしていたので悩む必要ありませんでしたが本来なら当て革かパーツの新規導入かで悩むところです。
Hウェブの横棒下修理3
Hウェブの横棒下修理4

ステッチング

まずは修理箇所を取り外します。

H系ウェブは簡単に外れるので修理が楽です。
Hウェブの横棒下修理2

で当て革をしたパーツを愛用の八方ミシンで縫っていきます。
Hウェブの横棒下修理5

あまりミシンを走らせると見た目が悪いので必要な部分のみ縫っていきます。

で当て革を縫い付けたら縦棒と接続します。

この時ポンチで皮紐が通る穴を先に開けておくと後からの作業が楽になります。
Hウェブの横棒下修理7
Hウェブの横棒下修理8

この時に気を付けなければならないのは縦棒と一緒に縫い込むので結構厚みがある所を縫わなければなりません。

なので真っすぐ針が落ちたつもりでも微妙にぐりっと斜めに針が落ちる事が多く針がボキ~っと折れたります。

急にボキ~ってなるのでドキ~ってなります(^^;

あと、新規で革を縫う時は気にせずダダダダダ~っと縫えるのですが修理の場合は既存の針穴に針を落とすのでピッチが変わったりするので結構面倒です。

まとめ

今回の修理もやる前より美しくをモットーに取り組みましたが仕上がりはGOODであります!

しかし、ウェブ周りの皮紐をゆるく設定しているので捕球の度にウェブにビンビンテンションが掛かるのは目に見えているわけで時間の経過と共にまた穴の周辺が広がってくると思います。

対処方法はただ一つ、あまりウェブでばかり捕球しないという事なんでしょうがそこは個人の癖もありますので仕方が無いと思います。

破れたらまた「リペアマンが修理をする」というスタンスがこのグラブの寿命まで続くのだと思いますし、その重責に応えてみせるぞという気構えであります。
Hウェブの横棒下修理12

グラブは革製品です。

革は比較的スレに弱いので破れは仕方がありません。

ガンガン使って破れたら修理する。

それでいいのではないでしょうか。