ポケットへの革入れ加工1

ミットメンテナンス,修理工房革入れ

痛みをとるか操作性か

皆さんグラブ弄ってますか?私は今日も弄ってますよ~(^^)/

さて、本日のご依頼は「手が痛いから何とかして欲しい」という冬ならではの切実なご依頼です。

「寒い時だけだよぉ」と軽く言ってみたがクライアントの意志は固く、やらない選択肢は無いようです。

そこまで気になるようなら何とかしましょう!

と、ご依頼を受ける事にしました。

いつもならクライアントのご依頼はよほどの事がない限り即お受けしますが今回は少々悩みました。

なぜなら、痛くなくする=操作性が損なわれがち

だからです。

でも、捕球に対するモチベーションが下がるよりはましか。

手が痛い場合の対処法は二種類あります。

一つはアタッチグリスを入れて厚みを増やす方法。

もう一つは革を入れて厚みを増やす方法です。

前者は比較的簡単に作業出来ますがグリスが水分を失うとその効果も薄れます。

一方、後者の革入れは大がかりな作業になるのでコストの面で負担が掛かりますが効果はかなり継続します。ただ、革の分だけ20gから30gくらい重くなるのがネックです。

正直悩みましたがクライアントのモチベーション低下具合を見ていると本格的な「革入れ」の方が良いと判断しました。

と、いうわけで早速作業に取り掛かりましょう!

革の厚みを探れ

さて、今回のグラブは硬式用のKSG-21PSです。

二遊間用のグラブですが幅が広めなので包み込むような捕球が可能です。

しかも親指と小指の芯が厚くしっかりしているので握った時に指先へ力が伝わりやすいです。

何個も型付けしていますが、何回やってもいい感じになります。

今一番イケてるグラブじゃないかなと。

まず、最初に一枚の写真を見て下さい。

左が加工前で右が加工後です。

ご覧の通り、革を入れても外からは全く分かりません。

見た目を心配している方がいたら言っておきますが「大丈夫です(・ω・)」

では、革を入れていきましょう。

何度もお伝えしていますが私の工房に革漉きマシンはありません。

革が厚い時は革包丁でひたすら鋤いていきます。

大変な割りにうまく鋤けない事に頭を悩ませる今日この頃ですが、今回の革は何故か裏面が最初から鋤いてありました。

ルァックィー!

本当にラッキーでした。

しかもぴったりの厚みなのです

ルネッサァ~ンス(^_^)/□☆□\(^_^)

中に入れるので何色でもいいのですが何となく同系色にしました。

革紐を外して

邪魔なグリスを取り除きます。

何故グリスが邪魔か?

それは革を入れる時にベタベタするし、革は動かしにくいし、作業の時は邪魔な存在なのです。

それでも何とかグリスを除去しカットした革を入れます。

この時、一番難しいのは中で革がずれない事です。

グラブの中はなかなか触れないので絶対にずれないようにします。

この点線で囲んだ部分が入れた革で丸が革紐で留めた部分です。

矢印の部分は平裏と捕球面の間に潜りこましています。

さらにグリスを入れて固定したので絶対ずれないでしょう。

まとめ

革入れ後の動きも良くいい感じのようですので今回の修理もGoodと致しましょう(*´・ω・`)b!

それではまた次回、お会いしましょう。